”永遠のキャッピー”

30年近く前に我が家にいたコーギーのキャッピーは、
勿論現在この世にはいないでしょう。
キャッピーはその最後を我が家では迎えていないのです。
なんの躾けもしないのに、訓練された犬の見本のようになんでもできた子でした。
犬恐怖症の母がコーギーだったらと、
ファンファンを飼うことを承知してくれたのも、
キャッピーだけは他の犬とは違っていたから。
キャッピーは3才くらいまで我が家にいましたが、
その間お母さんのように、私の面倒を見てくれました。
当時は変な雑種として見られていましたが、
気品あふれた顔を近所の大人に誉めてもらったことを今でも憶えています。
しかし、その珍しさと、おとなしさが、キャッピーの悲劇でした。
ある夜キャッピーは、連れさらわれてしまったのです。
家族が寝静まった後、鍵を壊して侵入した計画的な犬泥棒の犯行でした。
成犬になってから撮った写真はほとんど
いろいろな団体に手配してもらうために手放しました。
毛を染められ、血統書も偽造されて見けることは難しいだろうと言われました。
繁殖目的ではなく、本当に望まれた家庭で生涯をまっとうしてくれたと思いたいです。

みなさんへ--------------
当時は純血種がめずらしく、犬泥棒を職業にしていた人もいたそうです。
最近はあまり聞かないので、こんなことはないのかもしれませんが、
現在の異常なペットブームや、ペット産業に同じようなものを感じてしまいます。